あいまいな中央分離帯

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みっつめの光が、落ちて消えた。

思えば、先輩がいなくなってから、この場所に来るのは初めてだ。
見上げれば、底なしの空と、点々と輝く星々。
自分がこんなにも、ちっぽけな存在だと思い知らされる。

たくさん流れ星が見られるから、がんばれば願いも聞いて貰えるかもよ。──自分のことのように笑っていた。


ふたつめの光が、落ちて消えた。

「なんかもう、流石ですね。先輩は嘘つかないです」

星明かりにキラキラと輝く彼女の目。
無数の光が、闇夜を切り裂いて、流れ落ちていく。

こんなにすばらしいのに、残酷な世界。
先ほどまでの輝きも、闇に紛れて消えてしまう。
亡くなってしまえば戻らないのだ。
それでも、生きていかなくちゃだめだよ。──自信がない。


ひとつめの光が、落ちて消えた。

先輩って昔から空気が読めないですね、というつぶやきに、そうだねと笑って。
彼女の手を強く握った。



お願いです。
元に、戻してください。
誰でもいい、この涙が落ちて、消えてしまう前に──

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